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どんぺい


「山崎さんって優しいのね」

訪れた宅、自分に向かって吠えた犬の仕事っぷりを
褒めて抱いて撫でてた時にそう言われた。
俺は別に優しくなんか無いと思ってる。
後悔が俺を優しくさせてるんじゃないかと思った。


小学生だった弟が親戚から犬を貰ってきた。
柴犬が入った雑種でムクムクして黒かった。
人気TV番組から名前は「どんぺい」にした。

玄関の横の塀の脇の狭い空間に、
鎖に繋いで飼われていた。
餌は基本あまり物、主食はみそ汁ぶっかけごはんだった。
喜んでごはんを食べていた。

小学生の弟は世話をしなかった。
小学生だった俺も世話をしなかった。
親父は気が向くと散歩に連れて出た。
俺も気が向くと散歩に連れて出た。
嬉しいのかグイグイ人を引っ張る勢いで散歩した。
土手で放すといつも走り回った。
離れれば走って追ってきた、
離れれば走って追ってきた。

中学生になると気が向く回数が少なくなった。
近づくと喜んで足にしがみついてきた。
それが少し嫌に感じた。

玄関の横の塀の脇の狭い空間から、
道挟んだ向かい側の店の横の隙間に
居場所は移動し、店の番犬になった。

高学生になると気が向く回数がもっと少なくなった。
気が向いた親父がたまに散歩に連れてった。
それでも気になると散歩に連れてった。
たまの散歩、嬉しいのかグイグイ人を引っ張る勢いで散歩した。
土手で放すといつも走り回った。
離れれば走って追ってきた、
離れれば走って追ってきた。
戻れば店の横の隙間で店の番犬、
主食はみそ汁ごはんだった。

社会人になったある日、
昨日まで普通だったどんぺいがふらふらとした。
心配になり鎖を外し散歩に行こうかと誘った。
ふらふらになりながら一所懸命に歩いていた。
引っ張られない散歩は初めてだった。

翌朝どんぺいは死んでいた。
大きな身体を毛布にくるんで土手に運んで埋めた。

後悔した。
ウチに飼われて幸せだったのか凄く考えた。
狭いところに繋がれて、見てる景色はいつも一緒。
食事はぶっかけごはんに余りのおかず。
たまの散歩はいつもの土手。

後悔した。
取り返しがつかなくなると
後悔をしだした。

後悔は人を優しくするのかもしれない。
後悔は人に強い決心を与えてくれるかもしれない。

今は強い意志で後悔する道を選択するのも
自分の生き方の中にはあります。

今でもどんぺいを思い出すと後悔で涙が出ます。
今はその分、目の前の動物には優しく出来ます。

あまりいい話じゃないですね。



コメント

コメントありがとうございます。
幼き頃の我が子を思い出しても、どんぺい同様に後悔の念が浮かぶ自分です。

「気づくこと」

って時に残酷で、幸せでもあります。


後悔しないい人間はいません。

心に突き刺さった杭の痛みを
忘れないでいられるから、
「想う気持ち」を持てる人でいられと思います。








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